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 先の11月19日の「2017ふくい詩祭」のおり、K・久璋さんから、詩誌「天彦」第10号(B5判、2段組み、22ページ)と、「海の宮」2016年秋・2017年夏よりの抜き刷りを頂いた。「天彦(あまびこ)」第10号は、通常の詩欄と、今年6月に逝かれた詩人を偲ぶ「追悼 岡崎純」と、終刊記念文集を収める。
詩欄
 5名が6編の詩を寄せている。
 A・ひなさんの「草和(くさな)ぎ」は、前衛的な詩である。ところどころ、主語・目的語・述語を省いて、散文的には読ませない。
 N・六さんの「退職金」は、退職金受領の話ながら、悲哀感と危機感に満たされている。
 M・りょうこさんの2編の内、「詩に出会って」では、10年もんもんとして答を探して歩いた、としながら「只、その時々の思いを/文字に乗せて/残すということだけは/出来た」と断言し、出会いがあり人生が広がったと感謝している。詩の徳だろうか。
岡崎純追悼

 追悼として、7名が「1番好きな詩」などを挙げながら、故人の詩法を解いている。
終刊に寄せて
 7名の7編の文章と、Y・万喜さん・編の「「美浜詩の会」の十年の歩み」を載せる。
 代表であるK・久璋さんの「『天彦』の十年、美浜詩の会の今後」にある通り、詩の講座の受講生から始まった同誌だが、会員が力を付け、同人詩誌「角」の同人となった故の終刊である。会は継続・続行するとの事。
奥付け
 2017年11月3日、美浜詩の会・刊。なお「あとがき」に由ると、K・久璋さんが第3詩集「賜物」で、小野十三郎賞を受賞したという事で、おめでたい事である。