福井県俳句作家協会・編の「年刊句集 福井県 第58集」(2020年3月・刊)より、5回めの紹介をする。
 同(4)は、今月7日の記事にアップした。リンクより、関連過去記事へ遡れる。



 今回は、104ページ~139ページ、坂井地区(坂井市、あわら市)と、奥越地区(勝山市、大野市)の、68名、680句を読んだことになる。
 老いの華やぎ、独居老人、代替わりの機微、など惹かれる句は多い。
 前衛、古守、ともに少なく、現代の調和の吟じ方だろうか。

 以下に5句を引く。
寒紅はハネムン土産パリの色(O・清女)
薄氷や木の葉ひとひら留めをり(W・千加江)
脇役をあれこれ替へて大根煮る(K・陽子)
帰省子の未だ手こずる蔵の鍵(T・滋良)
柚子味噌の香りにあそぶ独り膳(S・恭子)

0-15
写真ACより、「アジアンフード&ドリンク」のイラスト1枚。