風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 お報らせです。2020年2月20日で以って、Kindle本・短編小説「底流」を自力発行致しました。原稿は自分で作成し、表紙はデザイナーさんにお願いしました。上梓は自力で行いました。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリで、「柴田哲夫 底流」と検索すれば、すぐに出て来ます。柴田哲夫は、Kindle版・詩集「詩集 日々のソネット」、「改訂版ソネット詩集 光る波」と同じく、僕のペンネームです。価格は500円ですが、Kindle Unlimited版を追加金無料で購入できます。多くの方のご購読を願っております。

角川文庫

 森絵都のYA(ヤング アダルト)小説、「つきのふね」を読み了える。
 同・「カラフル」の感想は、今月19日の記事にアップした。




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 「つきのふね」は、角川文庫、2008年、10刷。単行本:1998年・講談社・刊。
 中学生のさくら(話者)と梨利、勝田君、それに優しいけれども現実を離れてゆく智さん、の物語である。
 勝田君が智さんを救おうと、苦し紛れに書いた偽の預言書の預言へ向かって、場面は大団円に向かう。

 最近、紙の本を読む事が多いようだ。Kindle本の出て来た時、紙の本は無くなるんじゃないか、という勢いだった。しかしKindle本に優れた本が現れない。
 著作権の切れた文人の他称・全集が、99円、200円で出回って、マニアを喜ばせただけだ。多くの作家は抵抗し、インディーズ作家も伸びない。
 大家の本がKindle出版される事があるが、高価である。
 ガイド本などが、わずかにKindle Unlimited版で出回って、利用されているだけらしい。
 電子書籍の現れた時の夢は、どこへ行ったのだろう。


 森絵都の短編小説集「アーモンド入りチョコレートのワルツ」3編より、「子供は眠る」を読み了える。
 購入は、昨年12月10日の記事、届いた3冊を紹介する(7)で報せた。



 また彼女の「風に舞いあがるビニールシート」を取り上げた読書会は、昨年12月11日の記事、和田たんぽぽ読書会(2)にアップした。



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 「アーモンドチョコレート入りのワルツ」は、3曲のクラシック曲より紡がれる、3編の小説を収める。角川文庫、2007年7冊。
 初めの「子供は眠る」に、ロベルト・シューマン<子供の情景>より、の副題が付く。
 章の父の別荘に、章を含め5人のいとこが、夏休みに集まる。章はクラシック曲を好み、毎晩LPレコードを聴かせ、その他の面でも暴君である。他の4人は我慢して、英語発音に堪能なことや、背丈が章を越えたことや、水泳で負けないことを隠す。ひょっとしたことから、それらの偽りがバレる。そして中学生5人は和解する。
 僕「今年のぼくは、卑怯だったよ」。
 章「おれなんか、昔から卑怯だよ」。
 子供の純真さから、少年へ移る悲哀があるようだ。
 しかし、彼女の和解、挫折してもこうあるべきだ、には理想主義の匂いがする。


 最近に手許に届いた3冊を紹介する。
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 同人詩誌「青魚」No.91が届いた。2019年12月5日、鯖江詩の会・刊。
 B5判、33ページ。頒価:500円。

 同・No.90の感想は、今年6月15日の記事にアップした。



 同・No.91に、僕は6編のソネットを寄せた。作品は、もう1つのブログ「新サスケと短歌と詩」の12月9日の記事、ソネット「遅刻」より、毎日1編ずつ連載するので、横書きながらお読みください。



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 森絵都の小説、2冊を買った。いずれも角川文庫。メルカリで、2冊セット:449円だった。僕はわずかなポイントも使って支払った。
 今月5日の記事にアップした、彼女の短編小説集「風に舞いあがるビニールシート」の印象が良かったからである。



 身の回りに、最近に買った本、受贈した本が多いようだが、1冊ずつ読むのみである。


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 今村夏子の短編小説集「あひる」を読み了える。
 6月10日の記事、同「こちらあみ子」に次ぐ。

 角川文庫、2019年1月25日・刊。
 短編小説「あひる」、「おばあちゃんの家」、「森の兄妹」、3編を収める。
 「こちらあみ子」(旧題「あたらしい娘」)に次いで、「あひる」は芥川賞候補となり、河合隼雄物語賞を受賞した。

「あひる」

 両親と住む「わたし」の家の鶏小屋で、あひるを飼う事になる。「わたし」は医療系資格の勉強中で、まだ仕事をした事がない。あひるに惹かれて、子供たちが集まるようになり、両親も歓迎する。あひるが1ヶ月程で病気になり、病院に父が連れて行き、帰って来るが、わずかに違うように「わたし」には思われる。3回めが死に、庭に墓を立て、3羽が違う鳥であったと両親の偽計がバレる。
 10年前に家を出た弟が、結婚8年めで子を儲けて帰宅する事になり、家の増築工事の場でおわる。
「おばあちゃんの家」
 主人公「みのり」の家族とは血のつながらない、おばあちゃんが敷地内の建物・インキョに住んでいる。親切なおばあちゃんだが、痴呆(?)が始まり、逆に知的・体力的に元気になる様を描く。
「森の兄妹」
 母子家庭の兄妹、モリオとモリコが、小屋に住むおばあさんから、窓を通して飴を貰ったり、実る枇杷の実を全部持って行って良いと言われる。おばあさんの家で、その家族より誕生日祝いされるのをモリオが目撃して、兄妹は小屋に行かなくなる。

 子供たち、非就業者、おばあさん(高齢者)、それぞれ1人前に見做されない者たちと、その周囲を描いて、現代の1面を切り取っている。





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