風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 お報らせです。2020年9月6日で以って、Kindle本「少年詩集 鳶の歌」を自力発行致しました。原稿は自分で作成し、表紙はデザイナーさんにお願いしました。上梓は自力で行いました。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリで、「少年詩集 鳶の歌」と検索すれば、すぐに出て来ます。右サイドバーのバナーよりも至れます。僕のペンネームは柴田哲夫です。価格は500円ですが、Kindle Unlimited版を追加金無料で購入できます。多くの方のご購読を願っております。

詩人

 筑摩書房「ウンガレッティ全詩集」(河島英昭・訳、1988年・刊)より、第3詩集「悲しみ」を読み了える。
 第2詩集「時の感覚」は、今月4日の記事にアップした。



 第1詩集「喜び」(喜びの詩編ばかりではなかったようだが)とは、対照的な「悲しみ」の題名である。(1937年ー46年)と付されている。
 幼年時代との別れ、兄の死を歌ったあと、9歳で病没した長男(1939年。1936年~1942年、サンパウロ大学の教授だった)を悼む17編の連作が続く。
 ファシスト政権下でも、苦しみながら(ウンガレッティは苦しむ詩人だった)詩作を続け、「おまえは砕け散った」の3連作、キリスト教への信と不信を含む「占領下ローマ」(1943ー44年)の詩編へ至る。
 1945年のファシスト政権崩壊後、1942年に政権によってローマ大学教授に任命されていたウンガレッティは責任を問われ、1947年に作家協会を追放されたが、大学教授は危うくも留任が決まった。
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写真ACより、「秋の人物コレクション」のイラスト1枚。


 最近に手許に届いた2冊を紹介する。
 県内にお住まいの詩人・立石百代子さんが、絵本「喰うな!おれのだ!」を送って下さった。

喰うな!おれのだ!
 能登印刷出版部・刊、2020年9月10日・2刷。30ページ。
 親・娘・孫、3人の協力での出版である。
 A4判よりやや大きく、僕の多機能プリンタで表紙をスキャンできるかと危ぶんだが、ぎりぎりの大きさでスキャンできた。

 俵万智・歌集「未来のサイズ」の刊行を知り、読みたくなって、メルカリの新刊部より、メルペイ残高で購入した。

未来のサイズ
 角川書店、2020年9月30日・刊。価格:1,540円(税込み)。
 カバーの歌を読んで、俵万智が多行書きに転換したかと、ファンが嘆くことはない。本文では、1首1行の歌ばかりである。





 最近に手許に届いた2冊を紹介する。
 まず結社歌誌「覇王樹」2020年8月号、「100周年記念特大号」である。
 同・7月号の紹介は、今月6日の記事にアップした。





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 100周年記念号は、2020年8月1日付け、覇王樹社・刊。390ページと、通常の10倍のページ数である。
 目次としては、「覇王樹」へのメッセージとして結社外28氏より祝辞を、100巻のまとめ、100巻選歌集(1,075名の1首)、評論、自選10首(在籍者)、私にとっての「覇王樹」、各支部等の今昔、資料編Ⅰ・Ⅱ、歌集・歌書解題(90周年・以降)、発行までの経緯、編集後記等の他、モノクロ写真・多数を収める。
 僕の1首、自選10首、私にとっての「覇王樹」、評論「啄木『一握の砂』の道・路」の題と氏名、同人昇級時の氏名、が載る。


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 県内にお住まいの詩人、今村秀子さんより、第6詩集「つまからほどきましょ」を贈られた。
 2020年8月1日付け、思潮社・刊。川上明日夫の栞、20編、あとがきを収める。
 歳を重ねて開花した、艶やかな詩編である。


 7月18日(第3土曜日)に、県内にお住いの詩人、赤木比佐恵さんの贈って下さった作詞・楽譜集「ミッドナイト ララバイ」が届いた。
 彼女には4冊の詩集、この本を含めて2冊の楽譜集があり、最新詩集「一枚の葉」は、2018年3月29日の記事にアップした。



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 赤木比佐恵さんの作詞した労働歌37曲の楽譜を収め、A4判、114ページ。表紙絵は、アンコールワットの女神である。
 僕は既に返礼の葉書を出した。僕は楽譜を読めないこと、でも大事にする、との旨を。それと現役の辛かった時期に詠んだ短歌、2首を添えて。


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 村上春樹の短編小説集「一人称単数」が出版された。僕はAmazonに予約注文して、本は7月19日(第3日曜日)に届いた。2020年7月20日、文藝春秋・刊。8編を収める。
 村上春樹の小説は久しぶりで、新作は2017年3月5日に記事アップした、「騎士団長殺し」2部以来である。



 もちろん文芸誌「文学界」の2018年7月号以来、順次発表されたが、雑誌を買って読むまでの熱狂的ファンではない。新刊の単行本を買う作家は、村上春樹の小説のみだが、エッセイ集などは文庫本化を待ちたい。




 AmazonのKindleストアを見ていて、2冊をタブレットにダウンロードした。
モネ 傑作名画集
 1冊は、「モネ傑作名画集」である。25作品を収める。Kindle版:無料。
 現場での再撮影ではなく、画集からの再撮影、あるいは電子版画集からの編集だろう。
 油絵の盛り上がりには遠いが、バックライトの当たったような画面は1興である。



写真の上達には近道がある 重盛明人
 重盛明人「写真の上達には近道がある」、Kindle Unlimited版。本文35ページと短いらしい。
 最近、ミラーレス一眼カメラを買ったばかりで、詳しい操作がわからなく、本格の近道があるなら教わりたい。



三重県詩人集 vol.28
 結社歌誌「覇王樹」の顧問、橋本俊明氏に、同人詩誌「青魚」No.92(僕はソネット4編を寄せた)を送ったところ、お手紙とともにアンソロジー「三重県詩人集 vol.28」を贈って下さった。
 2020年4月1日、三重県詩人クラブ・刊。

 今回の3冊、読み了えたなら、ここで感想を述べたい。



 県内にお住まいの詩人・作家・評論家である、定道明さんより贈られた、短編小説集「ささ鰈」を読み了える。
 被贈は、先の5月28日の記事にアップした。リンクには概要を少し書き、関連過去記事へ遡れるので、ご覧ください。



ささ鰈
 2020年6月1日、編集工房ノア・刊。242ページに、10編を収める。
 祖母、母親、叔父、居合わせて倒れた老人、友人、高校生時代(僕が高校の後輩にあたると、初めて知った)の同級生、墓の改修などが淡々と語られる。
 定さんは「中野重治は僕の神様です」と公言する人だから、60年安保で挫折して以来の鬱屈はあるだろうが、それも傘寿近く年齢とともに薄れたのか。
 仕組まれたユーモアや色気はない。
 ひょうひょうとして、とぼけた味わいの作品もある。
 しまいの書き下ろし作品「ホーム」では、家族に唆されて老人ホームの見学に出掛けるが、これほどの県文壇の大人(うし)の晩年を、老人ホームで過ごさせる事になったら残念である。
 なお表紙絵は、鬼灯(ホオズキ)をデザイン化したものと思われる。




 県内にお住いの詩人・作家・評論家である定道明(さだ・みちあき、1940年・生)さんが、短編小説集「ささ鰈」を贈ってくださった。
 定道明さんの本では、2018年2月13日に、短編小説集「外出」を記事アップした。リンクより、過去記事へ遡れる。


 定さんは、略歴だけでも、4冊の詩集、7冊の小説、4冊の評論集(中野重治論)を、刊行している。Wikipediaの「中野重治」の項に、研究者として、名前と著作が載っている。

ささ鰈
 「ささ鰈」(2020年6月1日・付け、編集工房ノア・刊、242ページ)は、10編の短編小説を収める。心境小説に近く、初めエッセイ集かと思ったが、緒編の「犀星道」の主人公が「彼」であり、小説集と気づいた。僕のKindle本・短編小説「底流」の主人公も「彼」であり、名前を明かさない。
 定道明さんも傘寿近くなり、老いの心境、気にかかる思い出を、小説の形で残しておきたい、と思ったのかも知れない。


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