風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 このブログを運営している新サスケ(ハンドル名)が、この10月17日付けで、AmazonのKindle本、第4詩集「詩集 日々のソネット」(縦書き)を発行しました。著者名は、柴田哲夫(僕のペンネームの1つ)です。
 再任用・リタイア前後の、庶民の日々の悲喜哀歓を綴った4章48編と、巻末に哲学風小連作・2章7編を収めます。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリーで、「柴田哲夫 詩集 日々のソネット」と入力して検索してくだされば、即で見つけられます。
 また、ブログの右サイドバーの上部、アクセスカウンターの下に、Amazonアソシエイトのリンク画像「あなたへ詩集をAmazonで」を貼りましたので、画像をクリックしてくだされば、購入サイトへ飛びます。
 kindle版で540円(税込み)、kindle unlimited版も発行しています。よろしくご購入をお願い致します。

詩誌

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 先の11月19日の「2017ふくい詩祭」のおり、K・久璋さんから、詩誌「天彦」第10号(B5判、2段組み、22ページ)と、「海の宮」2016年秋・2017年夏よりの抜き刷りを頂いた。「天彦(あまびこ)」第10号は、通常の詩欄と、今年6月に逝かれた詩人を偲ぶ「追悼 岡崎純」と、終刊記念文集を収める。
詩欄
 5名が6編の詩を寄せている。
 A・ひなさんの「草和(くさな)ぎ」は、前衛的な詩である。ところどころ、主語・目的語・述語を省いて、散文的には読ませない。
 N・六さんの「退職金」は、退職金受領の話ながら、悲哀感と危機感に満たされている。
 M・りょうこさんの2編の内、「詩に出会って」では、10年もんもんとして答を探して歩いた、としながら「只、その時々の思いを/文字に乗せて/残すということだけは/出来た」と断言し、出会いがあり人生が広がったと感謝している。詩の徳だろうか。
岡崎純追悼

 追悼として、7名が「1番好きな詩」などを挙げながら、故人の詩法を解いている。
終刊に寄せて
 7名の7編の文章と、Y・万喜さん・編の「「美浜詩の会」の十年の歩み」を載せる。
 代表であるK・久璋さんの「『天彦』の十年、美浜詩の会の今後」にある通り、詩の講座の受講生から始まった同誌だが、会員が力を付け、同人詩誌「角」の同人となった故の終刊である。会は継続・続行するとの事。
奥付け
 2017年11月3日、美浜詩の会・刊。なお「あとがき」に由ると、K・久璋さんが第3詩集「賜物」で、小野十三郎賞を受賞したという事で、おめでたい事である。



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 先日、「水脈の会」から贈られた、同人詩誌「水脈」60号を、ほぼ読み了える。同・59号の紹介は、今年4月14日の記事にアップした。
 記念号とは謳っていないけれども、招待作品、詩への思いをおもに集めた随筆欄、会・代表の巻末の「水脈六十号を迎えて」、「編集後記」がその祝意をあらわしている。
概要
 先の「水脈六十号を迎えて」に拠ると、1991年に創刊されている。「編集後記」に拠れば、会員18名、読者会員16名という事である。
 「詩人会議」系の福井県の詩誌として、力を発揮している。
感想
 招待作品では、W・本爾さんの「どこまでも いつまでも」にも心打たれる。力の籠もった、勇猛な想いを描く。それも遣り場のない怒りを、暗喩の世界で表わしている。
 同じく招待作品、A・菜ずなさんの「呼吸」は、遺作であろう。2017年7月26日に、亡くなった。生き方に、癌に、悩んだ人生だった。終い2行は、「私の魂は 嗚呼/今日も呼吸している」。
 N・千代子さんの「分断」に注目。政治は、大衆の政治離れの中で、悪化する。それも反権力側の無力に、幻滅する事から来る。
 詩のエッセイで、同じくN・千代子さんの「料理と詩」は、詩作を料理にたぐえ、材料を集め味付け彩りも考え、作るという。理路整然とし過ぎていて、全面的には肯いがたい。

引用
 I・冴子さんの「母を送る」が、細かく描いて、挽歌としてとても優れている。長い詩なので、とぎれとぎれの引用で拙いが、許されたい。

  母を送る

 母が死んだ
たった三十九日間の入院で
……
髪の手入れを欠かさなかった母のために洗髪を頼む
眼をつむったまま、実に気持ちよさそうだ
……
次の日も青空が広がって
「やっぱり晴れ女やねえ」と声があがる
……
「太陽の下で長い間よう働いたもの」
「どこもかも、やっと楽になったねえ」
あれこれ話しながら、軽くなった母を拾う
……
思いがけず激しく雪が舞っていた
「名残り雪だね」
きっと母が降らせたのだと、みんなが泣いた

母が死んだ
いのちには限りがある
最後は一握りの骨になる
そう伝えて、母は逝った






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 4月11日の記事「届いた3冊」で報せた内、詩誌「水脈(すいみゃく)」59号を読み了える。
 N・としこさんの「急がなくとも」よりピックアップすると、「そんなに急がなくとも/…//まだ 間に合う/たっぷりと時間がある」と続く。僕は残り月日が少ないかのように、気が急いているので、不思議な心境であある。
 S・周一さんの4編は、行末を揃える「夢を聴く」「泰澄大師の伝言」2編など、自在に描いている。
 N・千代子さんの「なくてはならぬもの」中の「闘うべき敵は/外にも内にもいるわけだ」の2行が、心に刺さる。
 A・比佐恵さんの「幸福度ランキング」は、幸福度ランキング1位の福井県で、息子夫婦が働き、孫たちも働き出したのに、「五十代で亡くした連れ合いの/行方不明の会話を探しに」町の温泉へ出掛ける、淋しいおばあちゃんを描く。
 フィクションの(しょせん作り物の)つまらなさを感じるこの頃、俳歌や生活詩の私性がたのもしい。
 次号は、60号記念号という事で、期待して待たれる。


 

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 最近に届いた3冊を紹介する。
 まず「福井県ふるさと文学館(福井県立図書館・内)」より、詩誌「群青」宛てに、ふくい風花(かざはな)随筆文学賞二十周年記念誌「風花」。
 2期目という事で、第11回~第20回の、最優秀作品(一般の部、高校生の部)や、審査委員長・津村節子氏(作家)の評などを収める。
 詩誌「群青」はかつて、僕が編集役をしていたが、既に終刊している。

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 「水脈の会」より、詩誌「水脈 59号」を送られた。堅実な発行を続けている。
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 村上春樹の名作改稿「パン屋を襲う」(新潮社、2013年・刊)。
 あるブロガーさんとコメントの遣り取りをしていて、「パン屋再襲撃」に先行する「パン屋襲撃」は実在する、という話になった。
 Amazonのマーケットプレイスで、改稿・版が高くなかったので、すぐ注文した。
 上2冊は、拙い感想を付して、このブログで取り上げたい。


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 「水脈の会」の詩誌「水脈」58号を読みおえる。
 本の到着は、昨年12月24日の
記事(←」リンクしてあり)、「届いた2冊」の初めにアップした。
 2016年12月20日・刊。118ページ。
 通常立てに16名19編の詩が、生活を反戦を、読みやすく書いている。小説、エッセイも多彩である。
 53ページより118ページまで、66ページにわたって、「阪下ひろ子 追悼特集」である。阪下さんは「水脈」、「詩人会議」、「福井県詩人懇話会」、各会員であり、1昨年12月に69歳で癌に逝かれた。
 「水脈」代表の「序にかえて」、彼女の詩のアンソロジー、追悼詩、追悼文が並ぶ。ご夫君も1文を寄せる。
 追悼文では濃淡はあれ、彼女の詩、実務能力、人への優しさ、美しさを、実話を挙げて讃えている。ただどうしても、内向きな文になったものもあるようだ。
 僕はかつて、彼女の最後の詩集「引き出しの中の空」を、批判的にブログに取り上げたが、後悔している訳ではない。何人かが書いているように、彼女の詩は「これから」が期待される所もあった。



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