風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

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詩誌

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 先の1月28日の記事「届いた2冊(5)」で報せた内、詩誌「水脈」64号を、ほぼ読み了える。
 
同・63号の感想は、昨年9月24日の記事にアップした。
特集 日本国憲法を想う
 「想う」などと、遠い恋人を想うように題して、良いのだろうか。
 僕は今、日本は堕ちるところまで堕ちきらないと、再生しないと思う。
 国民を愚弄する政府と、株価などに愚弄される国民に、期待は持てない。(幸いというか、わが家には1枚の株券もない)。
 選挙権を得てより、棄権した事はあっても、自民党にも共産党にも、投票した事はない。

 K・通夫の「晩秋」では、「家族の情に包まれて/至福の今を過している」と、幸せな老いを描いている。
 H・はつえ「紅葉の四国巡礼」にも、M・祐子の「晩秋」にも、自然な感情の流露がある。



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 1月26日(第4土曜日)に、2冊が届いたので、アップする。
 まず結社歌誌「覇王樹」2019年2月号が届く。
 
同・1月号の感想は、今月5日の記事にアップした。リンクより、過去号へ遡り得る。
 2月号の社告に、覇王樹・代表・発行人の佐田毅氏が、昨年12月28日、逝去されたとある。地方にいて、初めて知った。悼み申し上げる。かねて入院・治療中であったが、100周年を前にして、ご無念であったろうと察する。
 「前進する事が供養だと思う」と、編集人・佐田公子氏はメールに述べた。
 なお今号の僕の歌等は、もう1つのブログ「新サスケと短歌と詩」の
1月27日付け記事より、小分けにアップするので、横書きながらご覧ください。
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 同日、詩誌「水脈」64号が届いた。
 2018年12月31日、「水脈の会」刊。69ページ、2段組み。
 特集「日本国憲法を思う」。2氏の外部からの寄稿がある。
 2冊ともに、ゆっくり読みたい。




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 今月21日の記事、「頂いた本など9冊より(2)5冊」で受贈等を報せた内、初めに挙げた詩誌「水脈」63号をほぼ読み了える。
 
同・62号の感想は、今年5月30日の記事にアップした。
概要
 2018年8月30日・刊。(年3回・刊)。A5判、39ページ。
 13名18編の詩、他に随筆、小説、報告等を収める。
感想
 A・比佐江さんの「乳頭温泉 鶴の湯」では、「二度と来られないだろう景色を/目の中に焼き付ける」と、老いての遊行を描いて哀切である。
 Y・やよいさんの「静かな夜」では、田んぼが駐車場になり、蟬、蛙、蜻蛉が死に絶え「かくして/今日のように/静かな夜になったのでした」と述べて、都市化、静かな環境が、優れた事ではないと知らせる。
 これまでの号を含めて、宗教に傾く作品がある事は、彼らの主張と比して納得できない。


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 最近に頂くなどして入手した本9冊の内、9月15日の県詩人懇話会「第38回 会員の詩集を祝う会」の折りに頂いた、4冊を紹介する。
 正式な受贈本として、先の8月25日の記事
「2冊を入手」で紹介した、懸賞当選本、青崎有吾「アンデッドガール・マーダーファルス 1」以来である。

 中日詩人会より馳せつけてくださったお二人より、K・大助さんが「中日詩人会会報No.193」をくださった。中日詩祭の記事もさる事ながら、中日詩賞、同・新人賞の選考過程が詳細に述べられて興味深い。

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 若狭の詩人、K・久璋さんが、若狭・発の同人詩誌「角(つの)」第47号をくださった。
 B5判、50ページ。

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 詩誌「角」の同人、半田信和さんが、祝う会の対象詩集、「たとえば一人のランナーが」をくださった。
 小学校の校長先生で、わかりやすく深い作品を収める。4章32編。

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 同人詩誌「青魚」代表のT・晃弘さんが、安部倹司・遺稿詩集「生と死のあいだ」をくださった。75年前、37歳で逝いた詩人の遺稿を、T・晃弘さんの助言のもと、次女さんがまとめたとの事である。
 218ページの分厚い本である。


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 今月28日の記事「届いた2冊(2)」で報せた内、詩誌「水脈」62号をほぼ読み了える。
 ある政治的背景を持っており、同人詩誌とは名乗っていない。
概要
 15名23編の詩、俳句同好会の11句、N・えりさんの小説「青山さんのこと」、随筆2編、通知報告欄・等がある。
 生活詩が多く、先の豪雪が多く歌われている。宗教色のある作品もある。
感想
 Y・知一郎さんの「“きだらいの”おばさん」は旧作らしいが、幼くより親しんだおばさんが、老いて亡くなり、偲ばれるに至る細部が重ねられ、しみじみとする作品である。
 M・祐子さんの「春の芽吹き」は、大雪との闘いを描いた末に、「雪で身体をきたえたばあさん/また長生きするかと深いため生き」とユーモラスに厭世的である。
 M・あき子さんの「くまバチ」は、「私の畑には/くまバチが一匹います」と始まり、「この春もスモモの花に来ました/私が来たねと言うと/夫はうんと言いました」と締め括って、自然と共生する穏やかさを表わす。
 N・としこさんの散文詩「クローバの・・・・・」は、幼馴染みだった「えいちゃん」との交流とその後、自分が四歳の時に出征し亡くなった父への思いを交えて、転変する生を抒情した1編である。


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 最近に手許に届いた、詩誌と結社歌誌を紹介する。
 まず5月24日(木曜日)に、詩誌「水脈」62号を受贈した。「詩人会議」系の、県内の詩誌である。いつも欠かさず送ってくださって有り難い。
 2018年5月15日・刊。A5版、55ページ。2月の新年総会において、I・信夫さんが代表を勇退し、同じく創刊メンバーのS・周一さんにバトンタッチされた。

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 5月26日(土曜日)に、僕の所属する結社の歌誌、「覇王樹」6月号が届いた。40ページ。
 僕の歌「メルカリ」6首(出詠8首より選歌)は、特選だった。
 僕の歌に就いて、もう1つのブログ「新サスケと短歌と詩」の、5月27日の記事より、少しずつ順次載せていくので、横書きながら是非ご覧ください。
 2誌とも、読み了えたなら、ここで改めて紹介したい。


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「水脈」61号
 今月21日の記事、「贈られた歌集と詩誌2冊」で報せたうち、詩誌「水脈」61号をほぼ読み了える。
 
同・60号に就いては、昨年8月26日の記事にアップした。
概要
 2017年12月28日、水脈の会・刊。A5判、50ページ。
 13名22編の詩(扉詩を含む)、2名2編の随筆、報告等5編、活動日誌、編集後記を収める。表紙絵、扉詩「月よ」、共にK・仙一さんの作品である。
感想
 「詩人会議」系の詩誌であるが、各人には異なった志向も見られる。
 K・通夫さんの「友への返信」、I・冴子さんの「その日」、I・義一さんの「優しい人たち」に政治性を読めるが、思想性はわからない。
 他は生活詩、境涯詩として読める作品である。お付き合いの長いI・信夫さんの「冬を越える」、「地の在りか」、S・周一さんの「蛸の一日」に、外からはわからない心境を窺えて、感慨がある。
 1泊での60号合評会、詩集出版記念会、「夏のつどい」と支える会合が持たれ、「水脈日誌」と共に記録もしっかり残されて、創作のモチベーション維持に役立つだろう。
引用

 Y・やよいさんの詩「まだらネコ」に魅かれた。ペットの死ではなく、人の死に際の(死の5段階「否認」「怒り」「取引」「抑うつ」「受容」の最終「受容」に至って、安らかに死を受け入れる)心情を、どこかで掴んだと思われる。3連の末連を引く。

  まだらネコ
    Y・やよい
……
冬も寒さは遠のいたある夜
ネコは冷たいコンクリートの道を
歩いていた
おひさまにみとられて死にたいと思ったが
本能がそうさせなかった
ネコが最後にふりかえって
小さな家を見つめると
あめ玉のような目から 涙が
流れ続けた



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