風の庫

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鼎談

 総合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2021年1月号を、ほぼ読み了える。
 到着は今月17日の記事、届いた3冊を紹介する(9)にアップした。
 その記事には、同誌2020年12月号の感想記事へ、リンクが貼ってある。



歌壇・1月号
 巻頭新春作品20首は2名と、他の総合歌誌と比べて少ないだろう。
 しかし栗木京子の新春巻頭言と、新春鼎談が素晴らしい。ヒット企画の2つである。
 新春巻頭言は、岡井隆の、抒情性の真髄にある科学者のスピリットを再発見している。また小島なお「展開図」、川野芽生「Lilith」、近江瞬「飛び散れ、水たち」の3歌集を紹介し、若者への期待を込める。

 鼎談は、俳人・筑紫磐井、詩人・野村喜和夫、歌人・川野里子で囲まれた。戦後の第二芸術論の受け取り方の違い、その克服が短歌を主に語られる。季語を巡って社会性俳句・前衛俳句が論じられる。女性の詩歌句人を巡って。人類である私と、日本人としての私、のダブルスタンダードの論が鋭い。悪を引き受ける文体、時間を汲み上げる、という言葉で鼎談は締められる。







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 今月3日の記事、届いた2冊(7)で紹介した内、別冊宝島編集部編「証言 藤井聡太」を読み了える。古本だが、帯付きのきれいな本である。
 先の5月30日の記事、松本博文「藤井聡太 天才はいかに生まれたか」読むに次ぐ。2冊めの藤井聡太・本である。
概要
 宝島社、2018年6月28日・刊。223ページ。
 羽生9段の発言、多くの鼎談・対談、ドキュメントを含む。
 Amazonのカスタマーレビューに「記事の寄せ集め」という酷評があったが、僕には新しい記事が多かった。ファンには、繰り返しの記事も嬉しいものだ。
 題名通り、プロ棋士の発言が多く、信憑性が高い。
感想

 「天才はいかに生まれたか」に比して、将棋の指し手、棋譜、詰め将棋の図がある。将棋は、駒の動かし方くらいしか判らない僕には、それらは判らない。
 彼の天才ぶりと、フィーバーぶりはわかる。勝負飯さえ取材される時代だ。
 詰め将棋を解く事でまず注目され、詰め将棋創作も優れているけれども、対局に専念するため、詰め将棋創作は封印しているとある。
 またここ4戦で、2勝2敗と、冴えないのも心配だ。取材や対局放映に、疲れてきたのだろうか。
 将棋界の興隆のためにも、避けられないのだろうが、16歳には酷かも知れない。


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