風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

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COCOON

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 今月20日の記事「詩集と同人歌誌」で入手を報せた内、同人歌誌「COCOON」Issue07を読み了える。
 
同・Issue06の感想は、昨年12月28日の記事にアップした。
概要
 2018年3月15日・刊。81ページ。
 発行人・大松達知、編集協力・小島ゆかり。同人(1965年以降・生まれ)27名。
感想
 政治家の出鱈目な言動によって、真実を述べる文学の言葉は攻撃されている。しっかりした家庭と、しっかりした境地を持たないと、短歌も崩れる。若い人に、その被害は大きいようだ。
 たとえばM・竜也さんの「何もかも忘れてみようそうしよう私はバカでバカは尊い」などの、ユーモアでない自虐へ至ったりする。
引用
 S・美衣さんの「くっつき虫」6首より。
風船の尾を摑まんと手の中のたましひの緒を放してしまふ
 家庭の幸福のために犠牲になったり、株価のために選挙投票して、自分を見失いがちの時代だと僕は思う。
 K・絢さんの「白湯」12首より。
子の靴を脱がせてバスに座らせるとき少しだけ母ぶっている
 子と間隔を置き、自分を客観視する事で、ユーモアを滲ませている。後記「繭の中から」ではそれでも、夫との関係に悩む姿が見える。


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 最近に入手した、詩集と同人歌誌を紹介する。
 先ず3月17日の「第37回 会員の詩書を祝う会」のおり、赤木比佐江さんより頂いた、詩集「一枚の葉」。
 2017年6月、コールサック社・刊。127ページ。

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 同人歌誌「COCOON」Issue07が、3月19日の昼に届いた。
 結社「コスモス短歌会」内の、若手歌人による同人誌。短歌、批評を含めて、81ページ。
 いずれも読み了えたなら、ここで紹介したい。


 

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 今月22日の記事、「届いた2冊」で報せた内、同人歌誌「COCOON」Issue06を読み了える。
 
同・Issue05は、今年9月26日の記事で紹介した。
概要
 結社誌「コスモス」内の若手歌人(1965年以降生まれ)より、27名を同人とする。
 Issue06は、2017年12月15日・刊、83ページ。
 短歌作品、評論だけでなく、短歌と細密イラストを合わせた「うた画廊」、それに「COCOON歌合」、エッセイ、アンケート「お付き合いしてみたい近代歌人」など、多彩である。
感想
 時代の危機(危機でない時代があったか、という声もあるが)は、心、言葉、生活への圧力において、若者に著しいようである。
 僕のように隠退して、年金を頼りにしている者より、若者は危機を敏感に感じているようだ。
引用

 O・まきさんの「胸の木」24首より。
さみしいと言えない人がさみしいと言わないために閉めるドアあり
 自分を損なうに至らない為にも、歌を詠み、読まれる事が必要である。
 K・なおさんの「非通知」24首より。
動く歩道のうえを歩けばるうるうと水を進める鷗のきもち
 比喩とオノマトペを用いた、優れた1首。
 H・晃央さんの「駱駝の欠伸」24首より。
センターの地理で苦しめられた境港の湾口砂州は壮観
 句割れ・句跨りが、もはや衝撃や美を生んでいない。
 O・達知さんの「天元」12首より。
先輩がいちねんごとに減つてゆく裸の王様はここちいい
 次第にベテランになる不可解さを、ひらがな、句跨りにより表わしている。裸の王様への堕落は、反語的に「ここちいい」と書きながら、彼には無いだろう。


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 季刊同人歌誌「COCOON」Issue05が、先日に送られて来て、ほぼ読み了える。
概要
 2017年9月15日・刊、87ページ、同人・27名。
 
同・Issue04の感想は、今年7月8日の記事にアップした。記事ごとに遡ってゆけ、創刊号まで至るので、ご覧ください。
感想
 季刊誌もIssue05となり、創刊より2年目(準備期間を入れて3年目)に入り、運営は軌道に乗ったようだ。でも歌の内容は、母体の「コスモス」、前身の「棧橋」の、レールの上を走ってほしくない。ただ年長者として(同人は、1965年以降生まれの「コスモス」会員より)、言わせて貰えるならば。
 O・達知さんに勧められて創刊号を送ってもらい(その頃はまだ、僕も「コスモス」会員だった)、Issue05までを予約した。今回、さっそくIssue09までの購読を予約した。
 同人、M・左右さんの「うた画廊」(見開き2ページ)では、精細なイラストと有名歌人の歌とのコラボレーションが、新しく余裕である。
引用
 M・恵子さんの「八月の窓」24首より、次の1首が平明である。
農協のオレンジジュース何杯も飲んで座椅子に凭れてゐたり
 O・達知さんの「エゴノキ」12首より、次の1首を含めて、オノマトペ、句またがり、心理描写と、高度である。
はらりらと酔へばなくなるほどの傷あつたと気づくころに消えゆく
 K・絢さんの歌にはいつも、育児の喜び、生の喜びを感じる。「火消しの“め”組」12首より。
「いないいない、ばあ!」だけで子は申し訳なくなるほどに笑ひ転げる



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 6月19日に記事アップした、荒川洋治氏・講演の始まる前、詩誌「果実」の発行編集者、T・篤朗さんが、詩誌「果実」76号を下さった。
 それも駐車場の車まで、戻って取って来て下さった。
 「果実」は、同人6名。B5判。詩は1段、見開き2ページに1編の詩を収める。複数の詩を発表する同人が多い。

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 「COCOONの会」より、同人歌誌「COCOON Issue04」が送られて来た。
 結社「コスモス短歌会」内の若手歌人を集めた、同人歌誌である。A5判、77ページと充実している。
 いずれも、読み了えたなら、ここで紹介したい。


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 3月23日に、入手記事を書いた3冊の内、季刊同人歌誌「COCOON」Issue03を、ほぼ読み了える。
 
同・Issue02の紹介は、昨年12月23日の記事にアップした。
 「COCOON」は、結社「コスモス」内の同人歌誌であり、「灯船」の弟妹誌として、同人は1965年以降生まれに限る。
 同人は勢いのある、実力ある若者ばかりで、僕は「しがない叔父さん」気分で見守っている。
 評論に優れ、I・文子さんの「両手を広げて」、M・惠子さんの「応答せよ」、K・智栄子さんの「『言葉の力』を信じて」、O・達知さんの「今読み返す一冊 自分のこころをみている自分」、他、多彩である。
 A・知津子さんの「「雲の城」24首より。
をさなさの残るめんどり抱きやればまぶた下よりつむりてしづか
 M・陽子さんの「桃色のトリケラトプス」24首より。
「帰ろう」と五度目を言いぬ夕暮れの雲梯渡る六歳の子に
 K・なおさんの「蟹剝き」12首より。
好きだっただんごむしもう探さなくなりてつまらぬアスファルトゆく
 O・達知さんの「レーズン」12首より。
レーズンになりゆくまでのひそやかな喜怒哀楽の怒を思ひをり



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 3月21日に、3冊を入手した。簡単に紹介したい。
 まず同人歌誌「COCOON」Issue03が、午後すぐに届いた。
 結社誌「コスモス」内の季刊誌で、30年続いた「棧橋」の後継誌として、シニア誌「灯船」の弟妹誌(1965年以後生まれに限る)である。代金は、Issue5分まで、前払いしてある。
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 同日その後、ドラッグストアで粒ガム8瓶(煙草の替わり)と板チョコを買い、帰途にTSUTAYA某店に寄った。
 有川浩(ありかわ・ひろ、女性作家)の「旅猫リポート」(講談社文庫)を買った。自衛隊ものでなく、おっさん物でなく、得意の1つ猫ものの小説だから。
 定価691円(税込)-222円(Tポイント)=469円の支払い。
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 さらにローソン某店に寄り、書棚より加藤諦三「心の休ませ方」(PHP研究所・刊)を買った。
 人生論(加藤諦三の本を含め)を好まず、ほとんど読まなかったが、引っ掛かる言葉があり、他に欲しい本も無かったので。
 本代514円(税込)は、ドコモのdポイントで支払った。これだから買えたのだ。
 3冊とも、おいおい読んでゆきたい。




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