昨日(12月8日、木曜日)に、僕と女性二人のメンバー3人による、短歌研究会B第10回が、ある喫茶店の1隅で持たれた。
 同・第9回は、先の11月14日の
記事(←リンクしてあり)にアップした。
 時刻は9時半からの予定だったが、Mさんがお孫さんの手術で、30分遅れたのはやむをえない。
 前回に続いて、岩波文庫「宮柊二歌集」の「山西省」の、昭和18年分に入る。
 章立ての「塞下悲報」の「塞下」と、次の「冀西晋北」の、訓みも意味もわからない。後者は地名かと推測した。
 「塞下悲報」は戦地にあって、師・北原白秋の逝去を知り嘆く歌1連である。
 「おどろ」「青みどろ」「うつそみ」「からくして」「みそかには」と、慣れない言葉が多いが、例によって電子辞書版広辞苑第6版で調べて、ほぼ判った。
 1首に「河音」「風音」と重なる事、「青」が重なる事が、Mさんより指摘されたが、戦中詠の非常時の作品として、読むべきだろう。
 また字足らず、大幅な字余りの歌が多い事も、上記の事情を読書の考慮に入れねばならない。
 戦後の歌で始まる歌集「小紺珠」に入り、初めの「砂のしづまり」1章のみを読む。
 「遊ばせて」「遊びつつ」の句が出て来るが、「ありがてぬかも」(生きていられない)の句があり、「自死を考えていた」という回想があったと僕は記憶しており、のんびり遊んでいたのではなく、時代・思想の激変に苦しみながら、身をもてあましたのだろう。
 この章で今日の研究会Bを済ませ、次の研究会Aの日程を決め、11時頃に散会した。
暖炉1
フリー素材サイト「Pixabay」より、暖炉の1枚。