
昨日の記事「入手した6冊」の内、同人詩誌「角(つの)」第46号を、詩作品中心に読み了える。
同・45号については、今年1月26日の記事にアップした。
概要
B5判、52ページ。
14名15編の詩、7名7編の散文(エッセイから研究まで)を収める。
前回の苦言が届いたのか、関わりないのか、読み足りる詩編が多い。
感想
N・としこさんの「草笛」は、澄んだ心境に、個人か時代かの悲鳴を幻聴するようだ。
H・信和さんの「本を借りる」は、教師の経験から、子供たちの盛んな読書熱を描いている。
K・久璋さんの「鳴き砂」は、原発に、鳴き砂も、花・木・虫けら・獣も、悪鬼・夜叉も嘆き哭くと訴える。
T・尚計さんの「決断」は、僕にもある怠けと、豪雪からの決断を描いて、あるあるの物語である。
引用
新参加のO・雅彦さん(都内・在住。詩誌「果実」にも参加)の、「いきるほしをみながら」は、未来に個人にも社会にも、穏やかな充実した時代が来る事を希求するようである。
全6連の内、最終連4行を引く。
わたしはじんせいが
いつかゆたかなうみに
つうじるのか
かんがえている

