同・第29回は、昨年11月29日に持ち、12月1日の記事にアップした。
早目に来た僕が、ブレンドコーヒーのモーニングセットを摂りおえる頃、MさんとTさんが現われた。2人とも注文して、大量の歌誌の貸し借り、返却をした。僕は歌誌「覇王樹」2月号を、まだ読んでいないため、2人に僕の歌を読んでもらうだけにした。またある2人の歌人の歌稿、ダウンロードした短歌集プリントなどを、2人に読んでもらった。歌稿は回収して、後に家で廃棄した。
12月の研究会Bは、歳末近くで忙しいだろうとスルーしたので、約2ヶ月ぶりである。
短歌研究会Bは、岩波文庫「宮柊二歌集」(宮英子・高野公彦・編)の読み込みである。
第6歌集「多く夜の歌」(1961年、白玉書房・刊)分の、146ページより。
「黒き山」の章より。
夜間の飛行機からの眺めである。初めの「昇りつく」の歌の「呎」は「フィート」である。僕が推測して、電子辞書で確認してあった。
中下句「月白くかがやくを見る物体として」の結句は、感情移入のない、冷静な観かたである。
初句2句「密雲の間(ひま)に聳(た)ちつつ」の「聳つ」の読ませ方は珍しい。
「北辺行」の章より。
北海道旅行詠である。歌人として、先の章と共に、歌会、講演などに招かれて、旅が多かったのだろう。
章題は「ほくへんこう」と読むのだろうと、3人で推測した。
下句「白波寂し潮けぶりして」は、結句で決めている。
2句~4句が「陸に直入せん際(きは)の雁の羽音(はおと)の」は、2句から3句にかけて、句跨りである。
昭和三十五年に入る。
「二月まで」の節より。
「野火止(のびどめ)の寺の厨を流れつつ春の引水(ひきみづ)せせらぐものを」の1首、初句の「の」は、主語を示す「の」だとTさんが指摘し、それならとMさんと僕は納得した。
149ページまでで、僕の臀部痛もあり、ここで仕舞う事にした。次回の日程を決め、10時半過ぎに散会した。
写真ACより、「乗り物」のイラスト1枚。