風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

Kindle本の第1歌集「雉子の来る庭」をKDPしました。右サイドバーのアソシエイト・バナーよりか、AmazonのKindleストアで「柴田哲夫 雉子の来る庭」で検索して、購入画面へ行けます。Kindle価格:250円か、Kindle Unlimitedで、お買い求めくださるよう、お願いします。

2019年02月

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 1月24日(木曜日)、同人詩誌「群青」を発行していた頃にお世話になっていた宮本印刷へ、結社歌誌と季刊同人歌誌を合本製本してもらうべく電話を入れて、OKをもらった。
 翌日25日に、大封筒へ入れて、持参した。
 2週間後の2月8日(金曜日)の午前に宮本印刷へ電話を入れると、出来上がっているとの返事だった。
 午後1番で、受け取って来た。余り紙での製本で、題字は入っていない。帰宅してすぐ、テーププリンターで印字し、貼り付けた。
 上は所属する結社歌誌「覇王樹」の2冊である。僕は2017年6月号より掲載されて、2月号以前を所有していない。
 字が少し斜めになっているのは、貼り方が歪んだのではなく、台形補正カメラで撮った時に歪んだものである。補整ソフトで補正しきれなかった。

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 購読している季刊同人歌誌「COCOON」Issue01~Issue10を、2冊に分けて。
 僕は他にも受贈した詩誌など、大封筒に分けて入れ、題名と号数をサインペンで書いて、保管してある。本よりも大事にしているくらいである。
 以前に属していた季刊同人歌誌「棧橋」も同じく、宮本印刷で合本製本してもらった。
 所属する同人詩誌「青魚」は冊数が多すぎて、製本に至っていない。

 なおこの4冊の合本製本代金が、800円だった。商売気抜きのサービス(縁落としなど)と代金である。宮本印刷の代表は、地域文学の振興に志があるらしく、僕の知っているだけでも、数種類の同人誌を扱っている。僕もその、おこぼれを受けた訳だ。


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 三浦哲郎・短編小説集「愁月記」(新潮文庫、1993年・刊、7編)より、4番目の「夜話」を読み了える。
 今月3日の記事、
同「からかさ譚」に次ぐ。リンクより、過去記事へ遡り得る。
概要
 16ページの短編ながら、4章(無題)に別れている。
 飼い犬のブルドッグ「ボス」の老いて、死に至り、遺骨を八ヶ岳山荘の近くに埋めての、異変譚までを描く。
 作家の親族、家族への情愛は、飼い犬にまで及び、冷静ながら親しく書かれている。
感想
 詩人・鮎川信夫は「(戦死者の)遺言執行人」を名乗ったが、三浦哲郎もまた1族の成り行きを小説に遺したといえるだろう。もっともその他のフィクション、伝記的な作品もある。僕が読み進められなかったからかも知れないが、「夜の哀しみ」(新潮文庫、上・下巻)など、なぜ不倫のストーリーを描いたのか分からない。
 エピソードの1つに、フィラリア予防は気慰めくらいにしか効かない、というのがある。僕は2代の犬を飼ったが、2匹目はフィラリアで死んだ。知識がなく、外飼いの犬は9割くらいフィラリアに罹ると知らなくて、予防をしなかった。エピソードにわずか、慰められる。しかし医学の発展があるから、20年くらい前の事ながら、あるいは救えた命かも知れない。それ以来、ペットを飼わせてもらえない。
 山荘の犬の墓や写真の異変譚に、霊魂の存在を信じているような所がある。神仏は信じていなかったようだが、神なき信仰というものはあったかも知れない。
 家族に可愛がられて生き死にした、ペットの物語である。
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写真ACより、「キッチングッズ」のイラスト1枚。




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法橋ひらく それはとても速くて永い
 最近に入手した2冊を報せる。
 記事一覧で調べてみると、「入手した2冊」はこのブログで、4回目である。これまではNo.を振ってなかったので、(2)、(3)にNo.を振っておいた。
 まず今月1日(金曜日)、Amazonより、法橋ひらく・歌集「それはとても速くて永い」を、タブレットにダウンロードした。
 書肆侃侃房・刊。新鋭短歌シリーズ。
 紙本版:2015年3月13日・刊。価格:1,836円。
 kindle版:2016年6月4日・刊。価格:800円。
 kindle unlimited版:追加金無料。

同人詩誌「角」第48号
 2月5日(火曜日)、県内にお住まいの詩人、N・としこさんより、同人詩誌「角(つの)」第48号が届いた。
 2018年12月・刊。B5判、54ページ。
 詩は見開き2ページに1作品ずつ1段、散文は2段ないし3段と、ぜいたくな造りである。
 N・としこさんのお便りに、少し体調を崩している、とあって心配だ。


 
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つむじ風
 木下龍也・歌集「つむじ風、ここにあります」kindle unlimited版を読み了える。
 昨年12月9日の記事、
入手した4冊(3)の内の1冊である。
 その4冊の内、3冊を読み了え、三浦哲郎「愛しい女」は長編小説なのでいったんお蔵入りし、この4冊の話題は仕舞いとしたい。
概要
 各版の発行日、価格などはリンクに書いたので、ご参照ください。
 木下龍也(きのした・たつや)は、1988年、山口県生まれ、山口県在住。
 結社に属していない。
 この歌集では、短歌のあと、東直子・跋「辺境からの変化球」、詩に似た「あとがき」を収める。
感想
 静謐な文体である。草食系青年が、心で静かに耐えているようだ。
 ナンセンスな歌が混じるが、痛くてユーモアにならない。
 家族には素直である。
 女性にはウブで、純粋である。あるいは恋人を病気で失った風の、歌がある。
引用

 以下に7首を引用する。
じっとしているのではない全方位から押されてて動けないのだ
触れなくていいものに触れ火傷する癖があります遺伝でしょうね
そういえばいろいろ捨ててあきらめて私を生んでくれてありがとう
疑問符のような形をした祖母がバックミラーで手を振っている
コンビニのバックヤードでミサイルを補充しているような感覚
アイロンの形に焦げたシャツを見て笑ってくれるあなたがいない
からっぽの病室 君はここにいた まぶしいくらいここにいたのだ








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 僕のホームページ「新サスケ’s Ownd」を、1月19日以来、更新しました。
 「第三の大衆詩型」と題して、大衆詩型としてのソネット詩の可能性を述べてみました。
 同人詩誌「群青」第29号(2014年2月・刊)に発表した、小論です。
 僕には既に4冊のソネット詩集、「僕のソネット」、「光る波」、「日々のソネット」kindle版、「改訂版 光る波」kindle版があります。

 記事のアドレスは、以下の通りです。よろしければお立ち寄りください。

https://masakyf-diary.amebaownd.com/posts/5666027

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写真ACより、「ファンタジー」のイラスト1枚(HPと共通)。

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 三浦哲郎・短編小説集「愁月記」(新潮文庫、1993年・刊)より、3番目の「からかさ譚」を読み了える。
 先の1月29日の記事、
同「ヒカダの記憶」を読む、に次ぐ。リンクより、過去記事へ遡り得る。

 作家が探しあぐねたあと、浅草の仲見世で、和傘屋で音のよいからかさを、刃物屋で鉈を買う所から始まる。
 2つ共、八ヶ岳山麓にある小屋(別荘とは、決して書かない)に持って行くためである。鉈は山荘で薪を作るため、からかさは郷里で一人住む姉(色素が欠けていて、目がわるく、琴の師匠をしながら、独身を通している)を、誘うためである。
 母の3周忌で姉が、位牌もお仏壇も、持って行って貰ってよい、と投げ遣りな言葉を吐いたのを、気にしている。姉を慰めようと、晩秋の山小屋へ誘うが、いったん約束しながら、話は不首尾におわる。
 父母を亡くし、4人の兄姉は不遇な宿命を辿っており、2人生き残った姉弟である。姉弟、兄妹の関係は、兄弟(父の死で縁が薄まる)、姉妹(結婚で縁が薄まる)よりも、縁が深いとある思想家は書いた。
 郷里で母の世話をした姉への、労わりでもあっただろう。
 ただし姉は作家の優しい思い遣りよりも現実的で、琴の弾き始め会の準備に忙しがっている。作家の繰り返し描いた、家族譚の後期の1編である。
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写真ACより、「乗り物」のイラストの、しまいの1枚。



 
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 今日2度目の記事更新です。
 先の1月26日の記事で、ブログ・ランキングサイト、にほんブログ村のリニューアルに伴う
経過措置を書いた。
 1月末より2月1日にかけて、停止していた機能の1部がリニューアル再開されている。

1・ブログパーツが、カテゴリーが設定されていない、INポイントでの表示は、そのままである。
2・1月29日に、マイページが新しくなる。新着記事が、わずか公開より遅れる場合もあるようだが、表示される。各ポイントの表示が、遡って表示された。またそれ以後、マイページのポイントとランキングのポイントが直結され、同時に変わる。
 ただし記事更新頻度の表示は過少表記であり、誤っている。
3・記事を各テーマ(旧・トラコミュ)に直接トラックバックする機能が再開された。マイページでの1欄表記は消えたので、他のブログの参加具合は確認しにくい。
 また100冊会など、停止中の記事をトラックバックするのは面倒で、中断期間が残り、1月の読書冊数は個人のメモに1部頼った。

 4月1日を目途に、全面リニューアルを進めているとの事だが、停止中の機能もありながら、主なリニューアルは済んだようだ。復活を喜びたい。
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写真ACより、「乗り物」のイラスト1枚。



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