河出書房「ドストエーフスキイ全集」(米川正夫・全訳)第2巻(1956年・刊)より、短編小説「弱い心」を読み了える。
昨日の記事、(同)「ポルズンコフ」に次ぐ。何も1日で読み了えた訳でなく、2段組み41ページを数日掛けて読んだ。
概要
アルカージイと今でいうルームシェアしている青年・ヴァーシャが、リーザンカという娘と婚約するが、幸せのあまり、ささいな仕事の遅れが気になって、狂気してしまう話である。
アルカージイの言葉に由ると、「君は自分が幸福なものだから、みんなが、それこそ一人残らずみんなの者が、一時に幸福になればいいと思うんだ。君は一人だけで幸福になるのがつらいんだ、苦しいんだ!」と言い当てる。
感想
役所で書類の清書の役を続けて、生活に痛めつけられた青年の弱い心が、大きな幸せのあまり狂気してしまう姿は哀れである。
先のアルカージイの言葉は、資本主義、官僚主義の社会悪を衝き、ドストエフスキーが社会主義に近づきペトラシェフスキー事件で逮捕される因となったようである。
古典的社会主義も、今は1つの幻となってしまったけれども、当時としては進取的だったのである。

写真ACより、「ゲームキャラクター」のイラスト1枚。

昨日の記事、(同)「ポルズンコフ」に次ぐ。何も1日で読み了えた訳でなく、2段組み41ページを数日掛けて読んだ。
概要
アルカージイと今でいうルームシェアしている青年・ヴァーシャが、リーザンカという娘と婚約するが、幸せのあまり、ささいな仕事の遅れが気になって、狂気してしまう話である。
アルカージイの言葉に由ると、「君は自分が幸福なものだから、みんなが、それこそ一人残らずみんなの者が、一時に幸福になればいいと思うんだ。君は一人だけで幸福になるのがつらいんだ、苦しいんだ!」と言い当てる。
感想
役所で書類の清書の役を続けて、生活に痛めつけられた青年の弱い心が、大きな幸せのあまり狂気してしまう姿は哀れである。
先のアルカージイの言葉は、資本主義、官僚主義の社会悪を衝き、ドストエフスキーが社会主義に近づきペトラシェフスキー事件で逮捕される因となったようである。
古典的社会主義も、今は1つの幻となってしまったけれども、当時としては進取的だったのである。

写真ACより、「ゲームキャラクター」のイラスト1枚。

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