福井県俳句作家協会「年刊句集 福井県 第56集」(2018年3月・刊)より、5回目の紹介をする。
 先の4月23日の記事、
同(4)に次ぐ。
概要
 今回は、106ページ~121ページの16ページ、31名の310句を読んだ。
 坂井地区(あわら市、坂井市)のすべてである。
感想
 この句集では、定型に収まった句が多い。戦後の1時期、あるいは前衛俳句に多かった(僕の少ない記憶では)、破調がない。
 また句風も穏やかな作品が多い。老後に穏やかな生を願う俳人が、多くなったのだろうか。
 人事を吟じた句が多く、人の関心が自然・景色よりも、人事に移って来た事が知られる。
引用
 E・寛子さんの「朝顔」10句より。
鰤起し一寸先はなまり色
 T・孝子さんの「七草粥」10句より。
豆飯や女どうしの昼の膳
 N・進さんの「秋の日」10句より。
電車待つ幼き二人夏帽子
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写真ACより、「おもてなし」のイラスト1枚。