所属する結社の歌誌「覇王樹」の、2020年12月号を読み了える。
 到着は、先の11月29日の記事にアップした。


 上のリンクには、僕の「苦笑う僕」6首と、同・11月の感想へ、リンクが貼ってあるので、ご覧ください。
 また結社のホームページ「短歌の会 覇王樹」は既に、12月号仕様である。



「覇王樹」12月号
 12月号は、12月1日・付け・刊。36ページ。
 今月号は、力詠15首1編が久しぶりに復活し、K・恵美さんの「秋の声」が載る。力作群であり、1首を引く。「生
(あ)れしゆえ生きねばならぬ 人は業をでんでんむしは殻を背負いて」。
 永く「覇王樹」に尽力した清水典子さん(71年間・無欠詠、他)の逝去を悼み、顧問のH・俊明さんが「さようなら清水典子さん」、代表の佐田公子さんが「天国でウォーキングを」の追悼文を、1ページずつ寄せた。
 総合歌誌「歌壇」9月号より、佐田公子さんの評論「統制下に置かれた歌人たち」が、「梧葉」冬号よりY・美加代さんの「拒否の色」5首が、転載された。

 以下に2首を引き、寸感を付す。
 Y・美加代さんの「蜃気楼」6首より。
若き日は蹴り上げ抱え歌いたるマイクが時にヒデキを支える
 病む西城秀樹のコンサートを詠んで、歌手と歌人の執念が響き合う。
 I・敏子さんの「彦根城」6首より。
ボロ布のやうな思ひ出タンスより引き出しけふは一人遊びす
 比喩、句跨りを用いて、老いの遊(すさ)びを、豊かに描いた。