風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

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コロナ禍

 今月13日(第2火曜日)に、妻と一緒に南越前町の花はす公園を鑑賞しましたので、スライドショーながらYouTube画像を転載します。BGMのボリュームが大きいので、ご注意ください。
 先の6月20日の記事、北潟湖畔花菖蒲園・YouTube版を転載します、に次ぎます。





 当日は雲の少し浮く撮影日和でしたが、コロナ禍下の平日のせいか、人出は多くありませんでした。
 このような花の鑑賞の機会を得られて、幸いだと思っています。



明光
 写真より、「明光」の1枚です。

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 福井県俳句作家協会・編の「年刊句集 福井県 第59集」より、3回めの紹介をする。
 同(2)は、先の5月21日の記事にアップした。


 今回は、福井地区(福井市、吉田郡)の後半、59ページ~99ページ、41ページ分の82名820句を読んだ事になる。
 福井県は田舎であり、県都どうの言っても、田舎都市である。コロナ禍でなおひっそりとした過疎の村を温かく吟じ、洗車のピアス娘に希望を託す。信仰なきに祈りてマスクを縫い、父を戦争で失い顔を知らぬと数百字に優る嘆きを吟じ戦後は終わらない。賑やかだった家族が、独居となる侘しさも句材である。福井は宗教熱心な風土であり、政治的保守性にも繋がるかと思われ、そういう句も多い。

 以下に5句を引く。
巣ごもりの村静まりて麦の秋(I・倫子)
祈り込めマスク縫う日々花は葉に(T・恭子)
顔知らぬ父を追慕す終戦忌(U・恭子)
梅雨明ける新車を洗うピアスの娘(W・絹代)
九人家族ついに独りや神無月(T・和子)

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写真ACより、「雨の日」のイラスト1枚。



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 所属する結社歌誌「覇王樹」2021年6月号を、ほぼ読み了える。
 到着は先の5月29日の記事にアップした。

 リンクには、同・5月号の感想、僕の掲載歌6首、結社のホームページ「短歌の会 覇王樹」、3つへリンクを貼ってある。

「覇王樹」6月号
 コロナ禍に慣れたか、リモートワークに慣れ、家族の団欒が増えたり、マスク着用の顔に親しみを感じたりする。この平穏は、嵐の前の静けさではないだろうか。東京オリンピック期間のあと日本がどうなるか、世界の趨勢がポピュリズムよりどう変わるか、見通せない。
 散文のH・俊明さんの「覇王樹人の歌碑(54)」、W・茂子さんのエッセイ「落とし文考(77)」、S・素子さんの評論「後水尾院時代の和歌(79)」も順調である。
 受贈歌誌抄3冊を紹介、受贈歌集紹介・6冊2ページ、先々月号の歌の批評・4つ4ページと、内外に手厚い。
 注目する同人の一人に、Y・美加代さんがいる。今月号に「宛先はペガサスにしようカサブランカの匂うカード あなたへの」他を載せる。ずいぶん奔放だが、覇王樹の掲げる、平明・自由に、合うのだろう。
 もう1首、付箋を貼ったのは、M・久子さんの「私の有休」10首より、次の1首。「先輩に三十年目に出会いたり話せば彼女あの頃のまま」。社会や自然さえ変わる世に、人情は永く変わらない、と思う。




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 2021年2月の人気記事を振り返る。人気記事は、ブログのマイページより、アクセス解析の人気記事で簡単に調べられる。

 同1月の人気記事の振り返りは、1月31日の記事にアップした。


 2月の第3位は、16日の記事、結社歌誌「覇王樹」2月号を読む、である。

 所属する結社歌誌に賭ける強い思いが、表れたのだろうか。

 第2位は4日の記事、ヒポクラテスを読む(1)である。コロナ禍の時代であり、僕も大動脈周囲炎や膵臓腫瘤という、病気を抱えている、時節が合ったのだろうか。
 同(2)、同(3)と続いているが、初回に及ばない。


 第1位は17日の記事、入手した4冊を紹介する(12)である。

 記事入力欄のAmazonを初めて利用し、4冊の表紙写真をAmazonの販売ページとのリンクにした所が新しかったのだろうか。
 収入はなくても、これからもAmazonの販売ページとリンクさせたい。
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写真ACより、「ドリンク」のイラスト1枚。




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 11月21日(第3土曜日)の午後1時半より5時までの予定で、2020ふくい詩祭が、あおっさビル6階の1室で催され、僕も主催の福井県詩人懇話会のカメラマン役で参加した。
 なお2019年の、ふくい県詩祭in三国は、昨年10月27日の記事にアップした。画像が失せています。



 今年はコロナ禍のため定員38名、招待者2名(フルート奏者、講演者)の、計40名の参加の筈である。マスク着用、検温後の着席だった。時間は短縮された。
2020ふくい詩祭・全景
 T・めぐみさんの司会の元、懇話会・代表のW・本爾さんの開会挨拶で始まった。
 朗読3名のところ、K・ひろさんはケガのため欠席、N・明日香さんは高校3年の大事な時期なので教科担任のN・昌弘さんの代読、それにN・良平さんの自作朗読だった。
 浅川由美さんのフルート演奏(自作「光の風」、「皇帝円舞曲」「トルコ行進曲」メドレー、「越後獅子」「月の砂漠」メドレー、「アイネクライネナハトムジーク」1部)のあと、10分間の休憩。

 詩人の川口晴美さん」(福井県出身、受賞多数)の講演「詩のなかの多様な声と想像力」では、オーストラリアの詩祭への参加と、オーストラリア詩の翻訳を巡ってを、主に語った。1編を自身も2種の翻訳をし(「ゴミ」の題で)、教える大学生に翻訳させたところユニークな解釈の翻訳が返ってきたことなどを語った。


 シンポジウムは、「現代の若者にとって詩はどこにあるのか」をテーマに、K・不二夫さんのコーディネイトのもと、N・良平さん、H・信和さん、N・昌弘さんをパネリストとして進行した。N・良平さんは新聞社を退職したばかりでネットに詳しく、同人詩誌には書いていないがネットの詩のサイトに若者は参加し、参加者も増えていて、若者は詩より離れていない、と話した。小学校教員のH・信和さんは詩の授業で詩を書かせたりするが、児童は詩を書くことを嫌がらず、難しいことだとも思っていないようだと話した。N・昌弘さんは、高校教師として話した。対象が、青年男女、小学校生、高校生と食い違いがあったが、歩み寄ろうとするところで、僕は妻に車で迎えに来てもらうため、4時頃に退席した。閉会挨拶は撮れなかったが、他の写真はほぼ撮れたと思う。




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 同人詩誌「果実」83号を読み了える。
 入手は、今月2日の記事、文学フェスタで頂いた3冊を紹介する、にアップした。



 同・82号の感想は、今年5月21日の記事にアップした。リンクより、過去号の感想へ遡り得る。


「果実」83号
 83号では、9名18編の詩と、5名5編の随筆を収める。2020年11月、果実の会・刊。47ページ。
 巻頭のO・雅彦さん「鳥たちの居場所」は、人類絶滅直後の世界を描くが、コロナ禍で人類絶滅はなく(気候変化等によってはありうる)、そうパニックを起こす事もないと僕は思う。
 平凡な日常生活を描いた作品(重要な真実は隠して)、幼少時代の回想の詩(痛い思い出は隠して)が多い。
 N・昌弘さんの「秋の一日」は童謡めいて、5音句7音句が多用される。
 T・篤夫さんの「山椒の木」「深夜の電信柱」は、共に物憂い心境を描いて、「無為の私の前で」、「無意味な電信柱数えを…」と、明言してはいないが、コロナ禍での憂鬱だろうか。
 W・本爾さんの「物語」では、「時代が大きく傾いて/人の世が歪んで見える…続きの物語は始まるか/新しい物語は始まるか…」と歌って、時代を批判し、危機感を示す。
 N・明徳さんの「つめ」には、慣用句が多いようだ。
 上記のうち僕が批判した事は、詩人の資質によるのではなく、時代の歪みが、言葉を歪ませようとするからである。


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 結社歌誌「覇王樹」2020年11月号を、ほぼ読み了える。
 入手は、先の10月28日の記事、入手した4冊を紹介する(10)にアップした。



 上のリンクには、同10月号の感想と、11月号の僕の歌「共にファンで」6首への、リンクが貼ってある。
 また結社のホームページ「短歌の会 覇王樹」は既に、11月号仕様である。




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 11月号には、通常立ての短歌と散文の他、覇王樹功労賞の方々として、6名の先達(いずれも女性)が、顔写真と経歴をアップされている。今年予定の100周年記念祝賀会で表彰だった筈だが、コロナ禍で延期となったため、誌上紹介となった。
 歌では、これまで圧倒的だったコロナ禍の題材が、少なめになった。
 エッセイ欄「私の好きなこと・もの」では、T・次郎さんが「「数独」と「演歌」の虜」、T・照子さんが「路地裏探検」を寄せて、意外な素顔を見せている。


 「短歌往来」誌より、T・美香子さんの「白き躑躅」8首が転載された。受贈歌誌3誌、受贈歌集6冊が丁寧に紹介された。また前々月号・評の4名の担当者も、お疲れ様である。
 誌上全国大会のための詠草94首が付され、1人10首を選んで、郵送する事になっている。


 以下に2首を引いて、寸感を付す。
 代表・編集発行人の佐田公子さんの「指先おぼろ」6首より。
子の床に寝転びをれば「おい母さん何してるの」と言はれたやうな
 息子さんとご夫君を相次いで亡くされてより、3年となる。嘆きを歌誌発行の忙しさで、宥めたらしい。
 O・孝一さんの「涼風一過」6首より。
唐突に蟬の合奏途絶えたり涼風一過大降りである
 身近を詠み、政治を批判し、齢を重ねて歌心旺盛である。


 
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