風の庫

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ネットプリント

 今月27日午後、外出のついでにローソン店へ寄り、多機能コピー機より、ネットプリント俳紙「セレネッラ 第20号・秋の章」1枚を引き出した。A4判片面、フルカラー、1枚60円。
 今年6月20日の記事、「同 第19号・夏の章」以来である。

セレネッラ 第二十号
 配信を知らせた、金子敦さんのツイートを、下に埋め込む。


 金子敦、中山奈々、中島葱男、3名が題をつけて6句ずつ発表している。
 他に、1枚の写真を挙げ、3名がそれぞれ短文と1句ずつを寄せている。
 それぞれに成熟があるようだ。1句ずつを引く。
水晶体 金子敦より
 五線紙の隅にイニシャル秋桜
ねむねむ 中山奈々より
 ふくらはぎあたりが眠き野分かな
表裏 中島葱男より
 火を我に煙を天に大文字



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 ネットプリント俳紙「セレネッラ 第19号・夏の章」を紹介する。
CIMG9687
 昨年12月22日の記事、同・第17号以来のプリントである。

 メンバー3人の内の1人、金子敦さんの、6月15日・発の以下のツイートを、偶然見つけた。



 6月17日(第3月曜日)の用の途中に、ローソンへ寄って、多機能コピー機より引き出して来た。カラー、A4判、60円。ネットプリントの手順がややこしくて、途中2回戻ったけれども、無事にプリントできた。

 金子敦、中山奈々、中島葱男の3名が、それぞれ6句を出句し、写真俳句として1枚の写真より、エッセイに1句を付して出稿している。写真俳句も趣きがある。

 3名の6句ずつより、1句を引く。
海月 金子敦
 緑陰に憩ふ白衣の実習生
海 中山奈々
 ポテサラに塊のなき昼寝かな
夏空 中島葱男
 英国数早弁体育若葉風


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 Twitterを「短歌 ネットプリント」で検索し、2種類を5月5日(日曜日)に近所のローソンで引き出した。短歌のネットプリントの記事は、今年3月25日の「1冊と1枚」以来である。

 まず以下のツイートである。

 1997年、1998年生まれの歌人、3人による「第三滑走路」6号である。A3判・片面。
 各12首と、メンバー紹介(簡単な質問2つと答え)を、収める。
 学生短歌会のA・輝さん「グッドライフ」と、M・洋渡さん「プシュケの結婚式」は難解である。
 句割れ・句跨りが繰り返され、57577の定型が崩れると、歌意も崩れるようだ。
 M・慎太郎さんの「桜、散ってすぐ夏」は、やや大人しいか。以下に1首ずつ引く。
光り続ける僕たちの密室論/世界すべてを映し出すシネマ(A・輝)
世界は一つとは限らない木漏れ日が総量として葉を上回る(M・洋渡)
手続きが煩雑なのがわるい、よね? 桜は散るからうつくしい、よね?(M・慎太郎)

CIMG1760
 次のツイートである。
 K・仁美さんとH・志保さんが、「いちごつみ60」で、交互に歌を詠んで、各30首、計60首を、A4判両面で読める。
 しかもルールがあって、前の歌にあった1語を必ず取り入れて詠むのである。定型にさらに枠をはめている。後半に荒れそうになるが、うまく仕舞っている。
 続く2首を挙げる。
ここへ来て一緒に濡れてほしいのにあなたは傘をたくさんくれる(H・志保)
濡れてもいいものとして買うスニーカーが私の悲しいによく似合う(K・仁美)

 これらの歌の危機は、若者歌人の危機であり、若者の危機であり、時代の危機である。


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「COCOON」Issue11
 3月23日(第4土曜日)に郵便のスマートレターで、1冊が届いた。ツイッターで告知された、季刊同人歌誌「COCOON」Issue11(予約購読している)である。結社「コスモス短歌会」内の若手歌人(1965年以降・生まれ)を同人とする。
 2019年3月15日・刊。ほぼA5判、85ページ。
 誌面では賑やかに、内面は堅実に、歌を詠んでいるようだ。読み了えたなら、ここで紹介したい。
 同・Issue10の感想は、今年1月2日の記事にアップした。

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 ツイッターを「短歌 ネットプリント」で検索すると、このネットプリントの発行の告知に行き当たった。
 「ウマとヒマワリ 5」である。ツイートは、以下の通り。
 同じ日に、近所のローソンのプリンタより、引き出した。A4判1枚、20円。2019年3月20日・付け。ぼんやりした写真ですみません。
 平岡直子さんの短歌連作「法律」10首と、我妻俊樹さんの掌編小説「ミューズ」1編を載せる。
 「法律」では初めの1首の下句「箱根がおいでお湯こぼさずに」に躓く。「箱根がおいでおいでする」の略なのか、「箱根に」なのか、「箱根よ」の呼びかけなのか、「箱根が」の主語への術語が省略され、主語が結句で入れ替わっているようで、わかりにくい。他の歌は、写実的ではないが、理解し得る。
 8首目を以下に引く。
打楽器のうえを歩いているように野菜売り場をゆくわたしたち
 「ミューズ」は、ダダ的な物語である。政治家の(文学の)言葉・破壊に対抗しようとするのだろうか。同じ土俵に上がった時点で、負けているかも知れない。
 立原道造の「鮎の歌」以降の物語に似るようだが、簡単な理解を拒もうとする文体が異なる。もっと書き続けると良いと、僕は思う。


 


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 先日のツイッターに、以下の記事が流れた。


 僕は3月20日の午後、所用の帰途にローソンへゆき、プリンタでネットプリント、「とても長い静かな曲」をプリントアウトした。

CIMG9667
 おぼろな写真ですみません。
 土谷映理(つちや・えり)さんの、笹井宏之賞・最終選考に残った「とても長い静かな曲」50首である。モノクロで20円だった。
 経歴に「山梨学生短歌会所属。大学からマンドリンを始める。指揮も振る。」とのみある。
 マンドリン・サークルでの生活が、合宿(僕は大学囲碁部の合宿を懐かしく思い出した)を含めて描かれる。「君」との関係を含め、楽しい生活のようだ。
 マンドリンと短歌の1つを捉る事はない。僕も短歌と詩とネットを捉っている。
 ネットプリントの発行費用が幾らか知らないが、楽に自分の作品を広められるなら、もっと利用されて良い媒体である。


 以下に5首を引く。
春の風留めるように友達の目もとにうすく輝くシャドウ
階段の途中で楽譜をのぞき込むリズムを歌ってくれと言われて
耳で聴き弦を調節するように二人話した六月の午後
美しい自信がほしい傾けた角度ですこしきらめくような
揺れるたびメトロノームの針光る全員の音が初めて合った




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 ツイッターを読んでいると、亥年短歌ネプリ「一直線」の案内があり、ナンバーなどを手帳にメモした。用の帰途にローソンに寄り、プリントアウトし、半分に折ってホッチキスで留めた。
 ネットプリント(ネプリと略称もする)としては、昨年12月22日の記事、
俳紙「セレネッラ」第十七号以来である。
概要
 セブンイレブン以外のコンビニで、ナンバーはWFW2YWDWX8、文書プリント、両面、横とじ、A4の3枚。カラーで360円、モノクロで120円。3月4日、17時まで。
 知己凛・編集。13名の短歌、3名のエッセイ、短文「今年の一直線な抱負」13名を載せる。表紙、奥付け、裏表紙を合わせ、12ページ。
感想
 若い歌人は、感情が先走りやすいのだろうか。
 F・遊脚さんの「カメラから解き放たれる息」8首が具体的で良い。写生とか写実とか言わないが、これくらいの具体性があるとオジサンにはわかりやすい。
 知己凛さんの「こころ」6首が、流れが形に納まっている。
 エッセイではF・静恵さんの「短歌のこだわりといえば」の「短歌は、個人ではなく集団の制作である。」が衝撃的であり、衣朱さんの「良い悪い楽しい辛い普通の日 呼吸のように何か書いてる」では、詩歌の救いを実体験している。知己凛さんの「いい加減なこと」には余裕がある。

Instagramの3枚目、庭の白梅(実梅用)2枚目です。
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庭の白梅、2枚目です。

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ReRe短歌
 千原こはぎさんの編集した短歌集、「Re:Re:歌集」を読み了える。
概要
 元々はツイッターの発信で知ったが、コンビニでのネットプリント版の他に、彼女のブログ
「こはぎうた」へ行けば、閲覧用版・PDF(印刷用)版がある事を知った。
 コンビニへ行き、費用を払うのも面倒なので、12月31日更新のページより、PDF版をダウンロードし、指示に従って、プリント、製本した。
 A4判2つ折り両面(4面)7枚で28面(表紙、目次、カット、奥付け、裏表紙を含む)、1ページ2段組みの構成である。44組(1組8首)88名による、返歌をテーマとした短歌集、352首である。
感想
 352首といえば、少な目の歌集1冊にあたる。皆さん、バーチャルに慣れているのか、仮想恋愛歌に秀で(とくに冒頭の「星歴20××年 異星間交友のススメ」8首)、また古えの宮廷和歌の贈答を想わせる1連(とくに「2LDK」)がある。
 なかなか二人の息があわなくて、しまいまで行く連もあり、正直だとこれも感心した。
 連のしまいに「人知れず君に最後のくちづけをショコラの雨が止まないうちに」のシュールとか、また別連の2首目の下句「貘も悪夢を食べ飽きた頃」の暗喩など、優れている。返歌を受けて咄嗟にできるのか、前以ってアイデアを温めていたのかと思う程である。
 同じく千原こはぎさんの編集した
短歌集「獅子座同盟 6」は、昨年8月22日の記事にアップした。


 

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