風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

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創作

 景山民夫の短編小説集「ハイランド幻想」を読む。
 ブログ「風の庫」「サスケの本棚」に共に記事がないので、初めての作家だろう。
ハイランド幻想
 中公文庫、1997年・刊、250ページ。

 景山民夫(かげやま・たみお、1947年~1998年、享年50歳)は、放送作家として大成功のあと、小説家に移った。
 「ハイランド幻想」には、10編の短編小説を収める。
 苦難を越えてハッピーエンドのストーリーの中に、特異な「狸の汽車」が挟まる。狸の古老・権兵衛が、後輩たちの目の前で、日本最初の汽車と化け物対決し、あっけなく敗死する結末である。狸が人を化かす自慢話は、創作の手の内を明かすようだ。汽車が何の比喩か分からない。科学文明を指すのではないだろう。
 表題作「ハイランド幻想」は、日本からネス湖のネッシーを探りに行くストーリーである。ゆるゆると旅を楽しむが、ベンチより夜のネス湖に大きな黒い影が横切っても、ウィスキーの瓶と共にホテルへ戻ってしまう。すべてのフィクションが空しい、というように。


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 思潮社・現代詩文庫242「続続・荒川洋治詩集」より、詩編を過ぎ、「散文」に入る。
 先の11月26日の記事、同「未刊詩篇<炭素>」を読む、に次ぐ。



 「散文」編には、短い批評とエッセイ、13編を24ページに収める。
 彼は恩賜賞・芸術院賞の推薦理由に、詩作品の他、批評の業績を多く挙げられた事を、喜んだようだ。しかし、評論はその時にも評価されにくく、後世に残らない業だと思う。小林秀雄を、中村光夫を、今は誰も語らない。創作しか、後世に残らないだろう。小説なら、今はややマイナーながら、色川武大、庄野潤三のファンはいる。
 彼の評論も、詩人の評論として、わかりやすい意外さで好評なのかも知れない。
 もう1つ、彼が「文学も出世の手段としか考えない」と詩で書いた事を補助線とすると、彼の詩人への評価がわかる気がする。ほとんど無名で没し、その後に超有名になった宮沢賢治を、許せないのだろう。詩「美代子、石を投げなさい」で、娘に石を投げるよう勧めている。また、「破滅的である事によって、自分の人間性を証明する」とした田村隆一を始め、多く無頼的だった戦後派詩人に、追随しなかった理由の1つだろう。


 彼は「文学は実学である。経済学のスパンが10年か多くて20年先までしか論じられないが、文学は人の一生を左右する」と、繰り返し述べる。批評「文学は実学である」から始まる主張である。僕は、全くそうだと思う。数学の厳密な進展や、医学の発展による救済に、驚きながら。
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写真ACより、「キッチン・グッズ」のイラスト1枚。


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 先の11月20日の記事「届いた1冊、頂いた7冊」で報せた内、「2018 ふくい詩祭」の席で、とくし ともこさんに頂いた詩集「ひかり いのち」を読み了える。
 なおその記事の8冊の内、2冊をまだ取り上げていないが、今回で完了としたい。
概要
 2018年11月15日、文芸社・刊。87ページ。
 39編の詩を収める。プロフィールによると、2009年以来の第3詩集である。
感想
 彼女はある寺の住職の妻(坊守)である。県内の坊守の詩人を、他にも知っている。
 坊守が信仰、仏事、檀家等に就いて詩に書くと、無信仰の僕に響かない。他の困り果てた人が、宗教に縋るのを、否定はしないけれども。
 この詩集の場合、彼女が悪性リンパ腫の闘病をし、部屋に閉じ籠もって鍵を掛け、動物・子ども・花を避けねばならない時期があった(「抗癌剤治療」より)。「大きないのちにつつまれて」、「私がリンパ腫になったとき」、「恵まれて七年」、「生かされて」などの作品でも、寛解に至るまでとその後を描いている。
 この時こそ、信仰と創作の癒しの威徳を感じたであろう、と推察する。
 お会いした時は顔色もよく、大病をされたとは感じさせなかった。


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 広辞苑が新しくなり、第7版が出ると、何かで(ネットでだろう)読んだ。広辞苑第7版を収め、鳥や虫の声を聞ける電子辞書がほしくなった。
 旧・電子辞書(2台目)の、
ケースの再購入の記事が、このブログの2016年9月5日にあり、それに拠れば電子辞書の購入は2010年11月13日である。7年3ヶ月が経っている。
 Amazonで検索しても、CASIOの高校生向けの機種しか販売されていない。
 それで楽天で調べてみると、「CASIO EX-word XD-Z6500」という機種が、生活・教養モデルとして、販売されている。3万円くらいだったが、「最安値店を見る」機能で、最安値店(評価が悪い)に次ぐ店で、28,500円(税込み、送料無料、1,140ポイント)で販売されており、今月17日に注文し、21日(水曜日)に届いた。
 写真は、乾電池、ペンを装着し、水平よりやや立てた所である。
 広辞苑第7版は収められている。しかし「鴬」の項で音声を出してみても、「ウグイス」の発音のみで、鳴き声は聞けない。これはしまったかな、と思った。しかし「新ヤマケイ ポケットガイド 野鳥」の図鑑より、野鳥の鳴き声を聞く事ができた。
 「里山の昆虫ハンドブック」という図鑑も収められているが、ここでは虫の鳴き声を聞けない。これは諦めるよりない。

 僕は新製品に飛びつく方ではない。しかしアマチュアといえ詩歌の創作をしている者にとって、辞典は飯の種に近く、創作、読書に必須である。
 160コンテンツ、277・0グラム。
 ただし3月、4月の小遣い以外の出費を挙げてみると、電子辞書代を含め、会費など7万円近くある事が判った。支払えるけれども、この春か夏に予定していた、電子版詩集「改訂版ソネット詩集 光る波」の発行を、秋に延期せざるを得ない。それに節約生活も続き、ケースはポイントで買うべく、ポイントの確定を待たなければならない。



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