角川書店「増補 現代俳句大系」第15巻(1981年・刊)より、2番めの句集、松崎鉄之介「鉄線」を読み了える。
今月17日の記事、石原八束「黒凍みの道」に次ぐ。
概要
1954年・刊の「歩行者」に次ぐ第2句集。
1975年、「濱」発行所・刊。1954年~1974年の648句、あとがきを収める。
松崎鉄之介(まつざき・てつのすけ、1918年~2014年)は、1947年に復員、大野林火「濱」同人、1982年に林火・死去により主宰・継承。同年、俳人協会会長となる。
感想
朴訥とされるが、「鉄線」では創作の新と真が少ない。わずかに旅の句に新と、帰郷した友への吟に真実味がある。松崎鉄之介の句には帰郷して暮らす者への信頼がある。
1970年、役所勤めを辞し、自営業となってより、句風も自由となったようだ。
句集を重ね、数度の中国訪問等によって、力を発揮したようだが、僕には後を追う余裕がない。
引用
以下に5句を引く。
島枯れて寸土あまさぬ製錬所
登呂暮色へだたりし人すぐ霧らふ
薔薇咲かせ遊学の外故郷出ず(幼なじみの友へ)
夕青嶺澄むを故郷として友は(青於君と別る)
銀座にも底抜けの空盆休

写真ACより、「キッチン・グッズ」のイラスト1枚。


今月17日の記事、石原八束「黒凍みの道」に次ぐ。
概要
1954年・刊の「歩行者」に次ぐ第2句集。
1975年、「濱」発行所・刊。1954年~1974年の648句、あとがきを収める。
松崎鉄之介(まつざき・てつのすけ、1918年~2014年)は、1947年に復員、大野林火「濱」同人、1982年に林火・死去により主宰・継承。同年、俳人協会会長となる。
感想
朴訥とされるが、「鉄線」では創作の新と真が少ない。わずかに旅の句に新と、帰郷した友への吟に真実味がある。松崎鉄之介の句には帰郷して暮らす者への信頼がある。
1970年、役所勤めを辞し、自営業となってより、句風も自由となったようだ。
句集を重ね、数度の中国訪問等によって、力を発揮したようだが、僕には後を追う余裕がない。
引用
以下に5句を引く。
島枯れて寸土あまさぬ製錬所
登呂暮色へだたりし人すぐ霧らふ
薔薇咲かせ遊学の外故郷出ず(幼なじみの友へ)
夕青嶺澄むを故郷として友は(青於君と別る)
銀座にも底抜けの空盆休

写真ACより、「キッチン・グッズ」のイラスト1枚。

