風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

Kindle本の第1歌集「雉子の来る庭」をKDPしました。右サイドバーのアソシエイト・バナーよりか、AmazonのKindleストアで「柴田哲夫 雉子の来る庭」で検索して、購入画面へ行けます。Kindle価格:250円か、Kindle Unlimitedで、お買い求めくださるよう、お願いします。

季刊

短歌タイムカプセル
 最近に歌集1冊と、歌誌2冊を、入手したので紹介する。
 有料の本を買ったのは、先の5月25日の記事、「2冊を入手」以来である。

 先ず、アンソロジー歌集「短歌タイムカプセル」。
 気になる本が、kindle unlimited版で出ていたので、6月11日、タブレットにダウンロードした。
 紙本版:2018年1月23日・刊、1,620円。
 kindle版:2018年3月8日・刊、1,000円。

cocoon 08
 結社「コスモス」内の若手グループ(1965年以降・生)による、季刊同人歌誌「COCOON」Issue08が、6月15日に届いた。
 2018年6月15日・刊。87ページ。同人は、僕の数えたところ、28名。

歌壇 7月号
 綜合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)7月号を、Amazonに予約注文したところ、6月14日に発送案内があり、15日の昼に届いた。
 7月1日付け・刊。169ページ。800円(税・送料・込み)。
 短歌と論が満載である。

 いずれも読み了えたなら、ここで紹介したい。





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 季刊同人歌誌「COCOON」Issue05が、先日に送られて来て、ほぼ読み了える。
概要
 2017年9月15日・刊、87ページ、同人・27名。
 
同・Issue04の感想は、今年7月8日の記事にアップした。記事ごとに遡ってゆけ、創刊号まで至るので、ご覧ください。
感想
 季刊誌もIssue05となり、創刊より2年目(準備期間を入れて3年目)に入り、運営は軌道に乗ったようだ。でも歌の内容は、母体の「コスモス」、前身の「棧橋」の、レールの上を走ってほしくない。ただ年長者として(同人は、1965年以降生まれの「コスモス」会員より)、言わせて貰えるならば。
 O・達知さんに勧められて創刊号を送ってもらい(その頃はまだ、僕も「コスモス」会員だった)、Issue05までを予約した。今回、さっそくIssue09までの購読を予約した。
 同人、M・左右さんの「うた画廊」(見開き2ページ)では、精細なイラストと有名歌人の歌とのコラボレーションが、新しく余裕である。
引用
 M・恵子さんの「八月の窓」24首より、次の1首が平明である。
農協のオレンジジュース何杯も飲んで座椅子に凭れてゐたり
 O・達知さんの「エゴノキ」12首より、次の1首を含めて、オノマトペ、句またがり、心理描写と、高度である。
はらりらと酔へばなくなるほどの傷あつたと気づくころに消えゆく
 K・絢さんの歌にはいつも、育児の喜び、生の喜びを感じる。「火消しの“め”組」12首より。
「いないいない、ばあ!」だけで子は申し訳なくなるほどに笑ひ転げる



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 仙台市にお住まいの詩人・秋亜綺羅さんが、季刊個人詩誌「ココア共和国」vol.21を贈って下さった。
 先行する
同・vol.20は、昨年10月20日の記事にアップした。
 今号の表紙は、また多機能プリンタより、スキャンして取り込んだ。
 冒頭の招待作品、佐々木貴子の小詩集「学校の人」は、暗喩というより1つの象徴の世界を心の内に持って、外界と対峙している。
 形式は、1行34字で底を揃えた、20行ないし20数行の、散文詩である。生徒の「僕」や「わたし」が鬼を飼ったり、影がないので死んだ子の影を借りたり、人柱になったり、11編でシュールな世界を展開する。展開は悲劇的だが、それによってようやく外の世界から自分を守っている。
 橋本シオンの散文詩「わたしの国家」は「みんなが吐き出す死にたいという言葉で、とうきょうの空は真っ黒だ。」と始まり、藤川みちる「きみをさす」は「転がり落ちる心/きみは壊れてしまったんだ」と始まる。共に1990年前後生まれの作者で、現代の若者の生き辛さを描いているようだ。
 秋亜綺羅「黄色いバス」は「きみを待っているあいだに/核戦争がありまして」と始まり、核戦争後の世界を状況とともに心理の側から描いて、大震災後の世界をも捉えているようだ。
 秋亜綺羅の16編のエッセイ(副題「1200字のひとりごと」)は、政治や社会に対して大胆な提案をしている。


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ココア共和国
 仙台にお住まいの詩人、秋亜綺羅さんより、季刊個人詩誌「ココア共和国」vol.20を頂いた。
 入手は、今月13日の
記事(←リンクしてあり)、「頂いた本と買った本、5冊」にアップした。
 「招待★詩」の、いがらしみきお・1955年・生、佐々木英明・1948年・生、宇佐美孝二・1954年・生、佐藤龍一・1952年・生。発行者の秋亜綺羅は1951年・生。
 僕の生年とわずかに前後する。失礼かも知れないが、オールド・ファッション・タイプの詩は、僕にわかる所があり、ありがたい。
 佐藤龍一さん「銃弾・紋白蝶・海」の、「百年の誤読」の句には、笑ってしまう。ガルシア・マルケスの小説「百年の孤独」(焼酎か何か酒の名前にもなっている)の、見事なもじりである。それ自身が誤読であり、読書中に眼と心が疲れて誤読する様を、よく表わしている。
 「招待★短歌」で藤本玲未さんの連作「あとがきの舟」28首は新しいが、僕のわかる所がある。短歌は詩と違って、歌誌や歌集で、新旧の短歌を、読み続けているからだ。「鍵の鳴る音がきこえてとりあえずふすまを閉める弟らしさ」最もわかりやすい1首。
 秋亜綺羅さん「きみのこと」では、「きみのためなら死ねる/なんていえないけれど/ぼくはぼくよりきみが好きです」と書ける詩人と相手が、羨ましい。
 秋亜綺羅さんのエッセイ「1200字のひとりごと」9編は、学ぶ所が多い。政治・経済にも大胆な提言をするが、実行可能かどうか、僕にはわからない。

 
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