風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

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武士

 Kindle版「室生犀星作品集」より、短編小説「ゆめの話」を読み了える。
 今月6日の記事、「名園の落水」に次ぐ。



 「ゆめの話」は、武士の多門が怪しげな振る舞いの女を門口で切りつけるが、姿が見えなくなる。家うちの台所で、使用人のお萩が傷を受けて気絶している。介抱すると、お萩は夢で切られたという。やがてお萩は暇を取る。
 夢遊病のようだが、どこまでそうなのか、わからないと作者は書く。
 底本の親本、創林社「室生犀星童話全集 第3」、1978年・刊。
 初出、「令女界」1924年12月号。
 頼まれて書いた原稿だろうが、筆力はある。旧かなを新かなに直してあるだろう。
塀
写真ACより、「塀」の写真1枚。



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「北斎漫画」Ⅰ-Ⅰ
 今年5月7日の記事、「北斎漫画」全3巻で紹介した3巻より、第1巻「江戸百態」(全4章)の第1章「人物絵鑑(じんぶつえかがみ?)」を見了える。写真は、第1巻のカバー表紙である。
 リンク記事で紹介した通り、全3巻は青幻舎の文庫本3冊(外箱付き)である。
 元本の970ページより、4,000余カットを、主題に由る重複を厭わず、すべて収録したとある。
 第1巻「江戸百態」は、序、解説を含め、348ページに及ぶ。
 彩色は、黒、灰色、肌色の3色のみである。
 「人物絵鑑」でも題材は様々で、武士、公卿、僧侶から、庶民の商人、様々な職人、芸人(手品師、越後獅子、猿回し、琵琶法師、等)を含む。中に絵師のカットがあり、5本の筆を、両手、両足、口に捉えており、絵師の自負を表わすようだ。
 文庫本なのでカットが小さく(古意の漫画であり、後の章では大きくなっているようだ)、カットの説明が少なく(稀に題名があるのみ。後に増える)、今回は楽しみが少なかった。大判にして、僕が満足するかはわからない。
 全カットを収めるとはいえ、1冊:1,500円+税は、高価なようだ。ただし持ち運びに便利である。巻末に、2018年・第18版とある。



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