風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

Kindle本の第1歌集「雉子の来る庭」をKDPしました。右サイドバーのアソシエイト・バナーよりか、AmazonのKindleストアで「柴田哲夫 雉子の来る庭」で検索して、購入画面へ行けます。Kindle価格:250円か、Kindle Unlimitedで、お買い求めくださるよう、お願いします。

転身

 最近に入手した3冊を紹介する。
 どこかで、村上春樹の本の新刊が出ていると知って、今月3日にメルカリよりポイントとカード払いの計900円分で注文した。
村上T 僕の愛したTシャツたち (Popeye books)
村上春樹
マガジンハウス
2020-06-04



 村上春樹の本は、昨年10月25日の記事、「猫を棄てる」以来である。

 村上春樹の本は、できるだけ読みたいので、新刊を待っていた。翻訳以外では、「猫を棄てる」に次ぐ最新刊だろう。

 同じ8月3日に、矢部太郎のマンガ「ぼくのお父さん」を、メルカリでカード払い900円で注文した。
ぼくのお父さん
矢部太郎
新潮社
2021-06-17

 現物には帯があり、谷川俊太郎、伊藤沙莉、阿佐ヶ谷姉妹の、推薦文を記す。
 彼のマンガは、昨年4月30日に記事アップした「大家さんと僕 これから」以来である。

 芸人からマンガ家へ、転身できただろうか。今も舞台に立つのだろうか。

 ツイートに、海河童さんのKindle本「さるでもわかるデジカメの教科書」が、発売記念で無料キャンペーンを行っていることを知り、タブレットにダウンロードした。

 海河童さんはKDPの先駆者である。彼の本は、今年3月5日の記事、「さるでも楽しいKindle電子出版2021」以来である。今もタブレットに残してある。

 ミラーレス1眼デジカメを買い、花を撮ってInstagramにアップしているが、プログラムオート以外の撮り方を学ばなければならなかったので、ちょうど良い教本である。

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イラストACより、「自然」の1枚。



 



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 新潮社「川端康成文学賞 全作品 Ⅰ」より、富岡多恵子「立切れ」を読む。
 1977年、同時受賞した、水上勉「寺泊」は、今月14日の記事にアップした。


 富岡多恵子は詩人として出発し、小説家へ転身した。思潮社「富岡多恵子詩集」(実質的全詩集、1973年・初版)の、1979年・6刷を僕は持っているが、彼女の詩はあまり読んでいない。小説は初めてである。
 「立切れ」は、今は表に出ない噺家、菊蔵の晩年(72、3歳)の、1時期を描く。
 菊蔵は物好きな学生グループに誘われ、風呂屋の脱衣所に客を集めて、廓噺ばかりを語る会を持つ。話題になり、物好きな週刊誌の取材を幾つか受けた。しかし1年で学生グループが、最後にすると告げる。
 噂で三味線方のお糸さんがアパートにあらわれて、出囃子を弾くと言う。菊蔵は廓ものの「立切れ」を演じ、三味線方を演じたお糸さんの誘いも断って、アパートの一人暮らしに帰る。公立の老人センターへ日曜ごとに通うようになり、無料の演芸会の客になる、という結末が救いだろうか。
 富岡多恵子のこの文体も、菊蔵の噺のように、枯れかかった艶がある。枯淡の境地を目指すのだろうか。
 僕の詩(ソネット群)は、枯淡ではなく、芭蕉の最後の境地、軽みを目指したい。
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写真ACより、「ガーデニング」のイラスト1枚。




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